
本作は、MGMが中国現代彫刻家・任哲(Ren Zhe)と協力し、金庸(Jin Yong)の武侠小説の世界を継ぐ作品として、明河出版社の正式な許可を得て制作されたものです。嵐の中に立つ謝遜 (Xie Xun)が、屠龍刀(とりゅうとう)を力強く握りしめ、その背後で金色の獅子が咆哮する姿が表現されています。その姿は、不屈の精神と同時に内面に抱える葛藤を象徴しています。任哲は人物の表面的な写実をあえてそぎ落とし、盲目でありながら鋭い感覚を持ち、善と悪の狭間で引き裂かれる謝遜の激しい二面性を彫刻で表現しました。 本作品は、ギネス世界記録にも認定されたMGMのThe Spectacle空間に設置され、アジア最大級の屋内LED スクリーンと連動し、任哲の「武士」シリーズとともに展示されています。彫刻とデジタル映像が組み合わさった本作品は、「獅子の気概と侠の精神」を表現しており、見る人それぞれの内に秘めた志や想いに語りかけてきます。